日時: 平成30年1月24日(水)16時40分から17時45分

場所: 國稅庁第一會議室

出席者:

酒類分科會委員 三村分科會長 佐藤委員(分科會長代理)
  五十嵐委員 河村委員
  篠原委員 須磨委員
  手島委員 吉村委員
  渡辺委員  
説明者 國稅庁 並木審議官
  田村酒稅課長
  宮葉酒稅企畫官
  山岡鑑定企畫官
  福田企畫調整官
  本村鑑定企畫官補佐
  飯島酒稅課課長補佐
  尾張酒稅課課長補佐
  出口酒稅課課長補佐
  田中酒稅課課長補佐
  佐藤酒稅課企畫専門官
  元塚酒稅課企畫専門官
ビール酒造組合 滝本専務理事
  齋藤審議役

三村分科會長

それでは、これから酒類分科會を開催いたします。
分科會長の三村でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
先ほど國稅審議會本會でも御紹介がありましたけれども、五十嵐委員につきましては昨年10月に國稅審議會委員に任命され、この酒類分科會の委員を務めていただくことになりましたので、改めまして皆様に御紹介させていただきます。五十嵐委員でございます。

五十嵐委員

よろしくお願いします。

三村分科會長

よろしくお願いいたします。
また、委員の皆様には大変お忙しい中、御出席いただきまして、大変ありがとうございます。
本日は委員の過半數の方々が御出席でございますので、國稅審議會令第8條第1項及び第3項の規定に基づき、本會は有効に成立しております。
國稅庁の出席者につきましてはお手元の配席図のとおりでございます。
それでは、まず並木審議官から御挨拶いただきたいと思います。

並木審議官

酒稅擔當の並木でございます。よろしくお願い申し上げます。
本日は皆様御多忙の中、酒類分科會に御出席いただきまして誠にありがとうございます。また、平素は酒類行政はもとより、稅務行政全般にわたりまして深い御理解と御協力を賜り、誠にありがとうございます。この場をお借りして御禮申し上げます。
酒類につきましては、人口減少社會の到來ですとか、若者のアルコール離れとか、國民全般の健康志向ということを背景といたしまして、毎年消費量が減っていくという傾向が続いているところでございます。このような狀況の中、酒類業者の方々におかれましては、この大変厳しい環境の中で経営の改善に向けた自律的な取組をされているという狀況が続いているところでございます。
こうした中で國稅庁といたしましては、酒稅の保全や酒類業の健全な発達を図るといった観點から、先ほどの本會でも若干の説明がございましたが、輸出促進に向けた各種の取組ですとか、未成年者の飲酒防止といった社會的要請への対応ですとか、あるいは酒類の公正な取引に向けた取組といった様々な取組を進めているところでございます。今後も引き続き適切な政策の展開を図ろうと考えておりますが、そのためにはマーケットの動向とか業界の実情などに応じて取り組んでいこうと思います。このような大変変化の激しい中では、従來にも増して消費者の志向ですとか海外マーケットの動向ですとか、あるいは技術改革、技術進展なども踏まえた総合的な視點での検討をしていかなければならないと考えているところでございます。
そういう意味では、我々が検討していくに當たって、皆様方からいただく御意見は大変貴重なものであると考えております。本日の審議にとどまることなく、今後とも機會のあるごとにぜひ皆様からの御意見、御指導を賜りたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
簡単ではございますが、開會に當たっての挨拶とさせていただきます。

三村分科會長

ありがとうございました。
それでは、議題の1の酒稅行政の現狀について事務局から御説明をいただきたいと思います。よろしくお願いします。

田村酒稅課長

酒稅課長の田村でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
お手元の資料2を御覧ください。酒稅行政の現狀につきまして御説明させていただきます。
それでは、早速でございますけれども資料の1ページを御覧ください。こちらは先ほどの本會における資料と同じものでございますけれども、若干詳しく御説明申し上げます。財務省設置法において、國稅庁は酒稅の保全及び酒類業の健全な発達を図ることが任務とされております。これらを図るために様々な取組を実施しているところでございます。資料の上の方に○が2つありますが、まず1つ目の○を御覧いただきますと、酒稅の保全を図る観點から、免許制度が採用されておりまして、これを適切に運用するということが肝要でございます。次に、その下の2つ目の○でございますけれども、消費者あるいは酒類産業全體を展望した視點から様々な取組を行うということでございます。
主な取組がその下に5つほど掲げておりますけれども、これらを大きく分けますと、1つの柱として、輸出の促進をはじめとした日本産酒類の全體の振興ということになるかと思います。それから、あえて大括りにして2つ目の柱という形で申し上げれば、コンプライアンスの確保といったことが挙げられます。こちらに書いております酒類の公正な取引環境の整備、適正飲酒あるいは酒類の表示の適正化、酒類の安全性の確保といったことが挙げられると考えております。これらについてしっかりと取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
続きまして2ページを御覧ください。酒類の課稅數量の推移についてでございます。酒類の課稅數量を棒グラフ、酒類の課稅額を折れ線グラフでお示ししているものでございます。先ほど審議官からも説明がありましたが、皆様も御案內のとおりかと思いますけれども少子高齢化に伴う日本國の人口の減少あるいは國民の健康に対する意識の高まり、生活様式の多様化などを背景といたしまして、酒類の課稅數量は平成11年度に1,017萬キロリットル、これをピークといたしまして平成28年度まで減少傾向で推移しているということでございまして、877萬キロリットルとなっているところでございます。
他方、課稅額につきましては、消費者の低価格志向により、いわゆるビール系飲料の新ジャンルあるいはチューハイといった酒稅率の低い酒類へ需要がシフトしてきているといったことを理由といたしまして、平成6年度が約2.1兆円とピークでございますけれども、平成28年度は約1.3兆円となっているところでございます。
次に3ページを御覧ください。日本産酒類をめぐる最近の動向について御説明させていただきます。こちらの點につきましては恐らく委員の皆様の方がお詳しいところもあろうかと思いますけれども、私どもで把握している點をいくつか申し上げたいと存じます。
まず清酒でございますけれども、こちらは全體として消費數量は減少傾向にはございますが、いわゆる特定名稱酒である純米酒あるいは吟醸酒といったものにつきましては輸出や國內需要の影響から製成數量が増加している狀況でございます。
そうした中、この資料の上から2つ目の點でございますけれども、特に地方の酒蔵を中心に新たな購入層を開拓するためのいわゆる前向きな動きといったものが広がっているものと承知しております。地元産の米を重視した造りであるとか、伝統的な製法への回帰であるとか、あるいはスパークリング清酒、長期熟成酒などへの取組といったものが最近増えており、様々な取組がされていると承知しております。そうした中で、篠原委員が會長であられる日本酒造組合中央會におかれましては、毎年10月1日の日本酒の日に全國で一斉乾杯という取組を行っておられます。これは年々參加者が増えておりまして、昨年は約7萬2,000人の方々が御參加しておられるなど、こういったかなり前向きな取組をしておられると承知しております。
また、同じ國酒である焼酎につきましては、需要が非常に安定しておりまして、消費も定著していると承知しております。そうした中、四國や大分では地元特産のはだか麥を原料にした特色のある麥焼酎が製造されているなど、新たな地域原料の特性を生かした焼酎への取組といったものも最近増えてきていると承知しております。
それから、資料の右側にはウイスキー、ビール及びワインについて、少し詳しく書かせていただいております。消費動向は區々でありますけれども、共通して言えますことは、例えば國際的なコンクールに入賞する事例が數多く出てきているということで、我が國のウイスキー、ビール及びワインに対しては、國內のみならず、國際的な注目も高まってきているという狀況ではないかと認識しているところでございます。
次に4ページを御覧ください。こちらは最近の日本産酒類の輸出動向でございます。輸出金額を棒グラフ、輸出數量を折れ線グラフでお示ししたものでございます。平成28年の日本産酒類の輸出金額は前年比約10%増の430億円となり、5年連続で過去最高を記録している狀況でございます。品目別に申し上げますと、輸出金額で最も大きいのはやはり清酒ということでございまして、全體の約36%でございます。以下ウイスキー、ビールの順となってございます。この棒グラフを御覧いただきますと、その3つが特に輸出金額を牽引している傾向が見ていただけるかと存じます。
平成29年の輸出金額の狀況につきましては10月までの速報値で申し上げますけれども、こちらは日本産酒類全體で約440億円となっております。既に平成28年を上回っている狀況でありまして、伸び率では25%増となっております。このように、平成29年も堅調に推移していると考えているところでございます。
次のページを御覧ください。こちらは先ほどの國稅審議會本會でも説明した資料でございますので簡単に申し上げます。私ども國稅庁といたしましては、こちらに大きく3點挙げておりますが、國內外における日本産酒類の情報発信の強化、発信力のある者に対する日本産酒類の知識の啓発、更には輸出環境整備といった取組を推進しているところでございます。時間の関係もありますので詳しい説明は省略させていただきますけれども、特に輸出環境整備につきましては最近大きな國際的な交渉等の動きがございましたので、こちらを中心に詳しく御説明させていただきたいと存じます。
それでは、次のページを御覧ください。昨年12月8日に交渉妥結に至りました日EU?EPAの交渉結果の內容につきまして御説明申し上げます。こちらは資料が2枚ございます。まず、ワインについての交渉結果を整理したものでございます。ワインにつきましては、交渉全體の大局的な見地に立った苦渋の決斷といたしまして、日本側はワイン関稅について即時撤廃としておりますが、同時に攻めの姿勢に立って幾つかの成果を確保したところでございます。それを以下申し上げます。
まず、これは當然でありますけれどもEU側のワイン関稅についても即時撤廃を確保してございます。
次に、これは比較的大きな成果だと考えておりますけれども、非関稅措置の分野におきまして、日本ワインの輸入規制の撤廃を確保しております。EUではワインの製造方法について、EU獨自の基準を定めております。更に我が國からEUに輸出する際には、EUの基準に従って製造されているという証明書を添付することが義務付けられておりましたが、交渉の結果、今後はほとんどの日本ワインが業者の自己証明を付した形で輸出することが可能になるということでございます。更に申し上げますと、地理的表示の相互保護にも合意しておりまして、例えば、ワインのGIである地理的表示「山梨」についてEU域內での保護を確保しております。また、ワインの添加物についても、我が國では使えるけれども、EUでは使えない添加物、この反対についても同様でございますが、そのような添加物について、相互に使えるように手続を開始していくことについて合意したところでございます。
次に7ページを御覧ください。こちらが清酒及び焼酎の交渉結果となってございます。まず、EU側の清酒に対する関稅が殘っておりましたけれども、これについても即時撤廃を確保したところでございます。更に、清酒?焼酎におきましてもワインと同様に地理的表示の相互保護を確保しております。特に地理的表示「日本酒」についてEU域內での保護を確保したことにより、EU域內での差別化や將來にわたる日本酒のブランド保護が実現されることになります。更に、非関稅措置の分野で、単式蒸留焼酎の容器容量規制の緩和を確保しております。EUでは蒸留酒について流通できる容器容量が定められておりまして、これまで日本の伝統的な容量である四合瓶あるいは一升瓶についてはそのままでの輸出が不可能となっておりました。今後は我が國で通常流通している容量でそのまま輸出できるということになりました。こちらも大きな成果であると考えております。
次に8ページを御覧ください。米國との関係で1つ動きがありましたので御報告させていただきます。御案內のとおり、米國におきましても今申し上げました蒸留酒の容器容量規制というものが存在しております。資料の中段にございますけれども、この點につきまして昨年11月に開催されました日米首脳會談での両首脳間において、「米側が蒸留酒の容器容量に係る規制を改正することを検討していることを確認した。」ということが盛り込まれてございます。このハイレベルでの確認を受けまして、今後米國內での規制緩和のための手続が進むことが見込まれております。この規制が緩和されれば蒸留酒の米國への輸出について追い風になってくるものと期待しているところでございます。
次に9ページを御覧ください。酒類の地理的表示制度についてでございます。當分科會におきましてはこれまで累次の御審議をいただいております。そして、日本産酒類のブランド価値の向上等を図っていくための有効な手段として更なる活用を図るため、平成27年10月に地理的表示制度につきましては指定要件を明確化するなどの見直しを行ったところでございます。
また、昨年3月に開催された當分科會以降の動きについて申し上げます。大きく3つございまして、まず、ワインの地理的表示「山梨」についての見直しでございます。これらにつきましては、資料10ページ以下で御説明させていただきます。
10ページを御覧ください。3點あると申し上げたうちの1點目でございますが、地理的表示「山梨」の変更についてでございます。こちらは昨年6月26日に見直しを行いました。內容について申し上げますと、資料にもございますけれども、まず酒類の特性といたしまして、ぶどう本來の香りや味わいといった品種特性がよく現れたバランスの良いワインと定義しております。この地理的表示「山梨」の酒類の特性を明らかにするその要因といたしまして、大きく自然的要因と人的要因を規定しております。自然的要因につきましては、こちらに書いているとおりでございますけれども、山間地のため風害等を受けにくく、ぶどう栽培地の多くが肥沃で排水も良好な緩傾斜にあるといった特徴があるということでございます。また、人的要因といたしましては、ぶどう栽培技術の創意あるいは改善が重ねられているという要因と定義をしているところでございます。
これらに加えまして、その下にありますとおり、管理機関を設立していただくということも盛り込まれているところでございます。
次に11ページを御覧ください。2點目でございますけれども、清酒の地理的表示「白山」についても変更してございます。こちらは昨年11月20日に見直しを行っております。その內容について申し上げますと、まず酒類の特性でございますが、資料にございますとおり、総じて米のうまみを生かした豊かなコクを有していると定義をしております。自然的要因といたしましては、カルシウムを多く含み、カリウムが少ない白山の水を使用することによって、米のうまみが引き出されるといった點がございます。また、人的要因といたしまして、地域ブランド「白山菊酒」を立ち上げるなど、酒類の特性維持と品質向上を図る取組がなされていることを記載しているところでございます。また、地理的表示「山梨」と同様に、管理機関の設立も盛り込まれているところでございます。
次に3點目でございます。12ページを御覧ください。こちらは現在進行中のものでございまして、昨年12月20日から今月の26日までの間、パブリックコメントを行っているものの內容でございます。こちらにございますとおり、壱岐、球磨、琉球及び薩摩の4つの地理的表示については、今後このパブリックコメントの結果を踏まえまして見直しを行っていくことを予定しているところでございます。國稅庁といたしましては、引き続き酒類の地理的表示制度の説明あるいは國內での周知を行いまして、消費者の認知度の一層の向上を図っていきたいと考えているところでございます。
次に13ページを御覧ください。こちらがいわゆるワインの表示ルールでございます。このルールにつきましても當分科會におきまして御審議いただき「果実酒等の製法品質表示基準」というルールを定めさせていただいたところでございます。いよいよ3年間の経過措置期間を経まして、本年10月30日から適用開始を迎えることとなります。
14ページを御覧ください。皆様方には以前にも御説明させていただいた內容で恐縮でございますけれども、ワインの表示ルールのポイントを若干御説明させていただきます。國産ぶどうのみを原料とし、日本國內で製造されたワインを「日本ワイン」と表示することができること、また、日本ワインに限り特定の地域のぶどうを85%以上使用している場合にはそのぶどうの産地名を表示することができることになっており、ここがポイントであると考えております。
例として、資料の下に日本ワインの表示例が3つあります。そのうちの一番左にございますワインの産地名が表示できる場合についての事例を御覧ください。この場合でありますが、例えば東京都で収穫したぶどうを85%以上使用していて、東京都で醸造したワインは「東京ワイン」としてワインの産地名を表示できるといったルールでございます。
大変お手數ですが、13ページにお戻りいただきまして、その下に記載させていただいてございますけれども、國稅庁といたしましては、このルールの適用開始に向けた取組を本格化しているところでございます。例えばQ&Aの充実を図ること、個々のワイナリー事業者の方々へ丁寧に御説明を行うこと、あるいは消費者の方々に一層の周知を行っていくなどの取組を鋭意行っているところでございます。國稅庁としては、しっかりと引き続き取り組んでいきたいと考えているところでございます。
続きまして15ページを御覧ください。酒類の公正な取引環境の整備に向けた國稅庁の取組につきまして御説明申し上げます。一昨年5月に成立しました議員立法による酒稅法等の一部改正法に基づく酒類の公正な取引に関する基準の制定に當たりましては、一昨年及び昨年の當分科會で御審議をいただいたところでございます。昨年3月に酒類の公正な取引に関する基準を制定したわけでありますけれども、本日は、昨年3月から現狀までの私ども國稅庁の取組等を中心に御説明させていただきたいと存じます。
こちらの資料にも書かせていただいておりますけれども、當基準の制定後、全國では約20萬場になりますが全ての酒類業者の方々へ基準の內容を分かりやすく記載したパンフレットを送付させていただいております。これに加えまして全國各地で、延べ830回の説明會を國稅庁、國稅局及び稅務署が連攜して開催しておりまして、このような取組により當基準の周知徹底を図ったところでございます。また、當分科會におきましても、消費者の方々にも分かりやすく説明すべきであるという大変貴重な御意見をいただいたところでございましたので、國稅庁のホームページにこの公正な取引の基準について分かりやすく説明したページを設けたりであるとか、あるいは新聞広告でPRしたりであるとか、このような取組を可能な限りさせていただいたところでございます。
これらを経まして、昨年の6月に基準が施行されたわけでございますけれども、その後の取組としてはむしろ酒類業者に対する調査をしっかり行うという段階に移ってきてございます。國稅庁といたしましては、価格動向あるいはチラシ広告などの資料情報を収集?分析いたしまして、調査先を選定した上で秋以降に各國稅局において本格的な取引狀況等実態調査を実施しているところでございます。引き続き、公正取引委員會とも連攜しながら、深度ある調査を実施していきたいと考えております。
19ページを御覧ください。こちらの資料からがいわゆる社會的要請への取組でございますが、大きく分けまして、地球溫暖化対策、それからアルコール健康障害対策の2つがあると認識しているところでございます。19ページは地球溫暖化対策についてでございます。
このいわゆる低炭素社會実行計畫につきましては、地球溫暖化の防止に取り組むため、各産業の業界団體が國內の事業活動から排出されるCO2の削減目標を自主的に策定することとなってございます。酒類業界におきましてはビール酒造組合が當計畫を策定し、CO2の排出削減に取り組んでおられます。こうした経緯から、この後、昨年に引き続きましてビール酒造組合から低炭素実行計畫の取組について御報告いただくこととしております。
なお、付言いたしますと、CO2排出削減についてはビール酒造組合だけではなく、例えば日本酒造組合中央會におかれましても様々な取組をしておられますし、當然酒類業界全體としてしっかりと取り組んでいっていただいております。私どももそういったことを後押しさせていただいているということは付言させていただきたいと思います。
それからもう一點、20ページを御覧ください。こちらが一昨年5月に閣議決定されましたアルコール健康障害対策推進基本計畫でございます。國稅庁といたしましては、本計畫を踏まえまして、酒類業界と連攜をして、未成年者の飲酒防止など、不適切な飲酒の誘引防止に取り組んでいるところでございます。具體的な取組といたしましては、21ページを御覧ください。毎年4月の未成年者飲酒防止強調月間において、資料に掲載しているようなポスターあるいはパンフレットを酒販店に配付し、未成年者飲酒防止に向けた取組の徹底を行っていただいております。加えまして、資料下にございますけれども、租稅教室あるいは新規の免許付與時といったあらゆる機會を活用いたしまして、この「お酒について知っておきたいこと」等の冊子を配付する取組も行っております。今後も不適切な飲酒の誘引の防止に向けた取組をしっかりと行っていきたいと考えているところでございます。
時間の関係もございますので恐縮ですが、22ページ以降は參考資料とさせていただいております。まずは平成30年度稅制改正案等についてでございます。稅制改正自體は政府稅調の所掌でございますので當分科會の審議事項ではないことは承知してございますけれども、昨年及び今年と酒稅行政上重要な改正が多くなされてございますので、少し簡潔に觸れさせていただきたいと存じます。
23ページを御覧ください。こちらは昨年末に閣議決定されました平成30年度稅制改正大綱の抜粋でございます。こちらの內容についての詳細な資料は24ページ以降でございます。
24ページを御覧ください。こちらは清酒等に係る酒稅の稅率の特例措置、いわゆる中小特例と言われる制度でございます。前年度の課稅移出數量が1,300キロリットル以下であるいわゆる中小事業者が対象になりますが、その者が移出する清酒や焼酎等の酒類について、一定數量までの酒稅を軽減する措置でございます。この特例措置につきましては本年度末に期限が到來することとなってございましたけれども、清酒等の製造者のうち、その前年度の酒類の総課稅移出數量が1萬キロリットルを超える、いわゆる大手の酒類製造者を適用対象から除外するといった所要の見直しを行った上で適用期限を5年延長することが盛り込まれているところでございます。
それから、次に25ページを御覧ください。こちらはいわゆる震災特例と呼ばれているものでございまして、東日本大震災で甚大な被害を受けた被災酒類製造者の方々に対する軽減措置を拡大するという特例でございます。清酒を例に御説明いたしますと、中小特例による軽減割合が20%の場合に、この震災特例によりまして更に5%の酒稅が軽減されることになるわけでございます。この震災特例につきましても、本年度末に期限が到來することとなってございましたが、今般政府の復興期間と併せてその適用期限を3年間延長するということが盛り込まれたところでございます。
続きまして、26ページを御覧ください。これはいわゆる地ビール特例というものでございます。ビールに関する酒稅の稅率の特例でございますが、こちらは清酒等と同様に前年度の課稅移出數量が1,300キロリットル以下のビール製造者が移出するビールにつきまして一定數量までの酒稅を軽減するというものでございます。こちらも本年度末に期限が到來することになっておりましたけれども、3年間期限を延長することが盛り込まれたということでございます。
それから、27ページ以降につきましては、これは昨年も御紹介させていただきましたけれども、やはり重要な改正でありますので若干その後の経過等についても觸れさせていただきたいと存じます。いずれも平成29年度の稅制改正により措置されたものでございます。
まず、27ページを御覧ください。酒蔵ツーリズムにおける酒稅免稅制度でございます。こちらは昨年10月1日に施行されました。制度を簡潔に申し上げますと、訪日旅行者が帰國時に持ち帰るお酒につきまして、消費稅が免除される輸出物品販売場の許可を受けた酒類販売場において、新たに輸出酒類販売場の許可を稅務署から受けた場合には、消費稅だけではなく、酒稅についても免稅で販売できるという制度でございます。資料の中段にございますとおり、施行日における許可件數は49件となってございましたけれども、最近ではこの49件に対して倍以上となってきておりまして、許可を受けている酒蔵の數も著実に増えてきているところでございます。更に、酒類製造者からそれ以上の相談を各稅務署で受けておりますので、今後もこの制度を御活用していただく酒蔵は増えていくものと考えております。私どもといたしましては、引き続き日本酒造組合中央會をはじめとする酒類製造者の団體と協力しながら、本制度の普及?拡大に向けた取組を進めていきたいと考えているところでございます。
次の28ページを御覧ください。こちらは酒稅法におけるビールの定義の拡大等についてでございます。本年4月から施行される予定となっておりますので、詳しく御説明させていただきます。ビールの定義の拡大についてのポイントでございますけれども、地域の特産品を用いた地ビールを後押しする観點及び外國産ビールの実態などを踏まえまして、麥芽比率については、従來67%以上となっておりましたが、これを50%以上に緩和するといったものでございます。また、副原料につきましては、果実や一定の香味料を少量用いている商品、これらは従來発泡酒と定義されていたものですが、これらが新たにビールの定義に追加されることになります。この定義の拡大は商品開発あるいは地方創成の観點から大きな改正ではないかと考えているところでございます。
それからもう一點、資料一番下※印の果実酒のところを御覧ください。こちらも本年4月からの改正ということになりますけれども、いわゆるワインの範囲に、果実酒にオークチップを浸して、その成分を浸出させたものを追加することとされております。こちらも平成29年度稅制改正で措置されたものでございます。本年10月のワインの表示ルール施行後はこの果実酒も日本ワインに含まれることになるということも付言させていただきたいと存じます。
次に、29ページを御覧ください。こちらはビール系飲料の稅率構造の見直しでございます。消費者の負擔が急激に増えることにならないように、稅率の見直しを3段階で行います。最終的には平成38年10月に1キロリットル當たり15萬5,000円に一本化されるということでございます。
次に30ページを御覧ください。醸造酒類の稅率構造についても大きな稅制改正が行われております。同じ醸造酒である清酒と果実酒間の稅率格差を解消するということを目的といたしまして、こちらは2段階に分けて行いますが、最終的には平成35年10月に1キロリットル當たり10萬円に一本化されるということも決定されております。
次に、31ページを御覧ください。こちらはチューハイ等の稅率構造の見直しでございます。平成38年10月に1キロリットル當たり10萬円に引き上げるということが決定されているということでございます。
以上、長時間いただきまして酒稅行政の現狀を御説明させていただいたところでございます。委員の皆様もお感じになられたかもしれませんけれども、ここ數年來、酒稅行政の取組內容は非常に多岐にわたっております。私どもといたしましては、酒類業を取り巻く環境の変化を踏まえながら、消費者、酒類産業全體を展望した総合的な視點から、引き続き、様々な取組を行っていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
以上でございます。

三村分科會長

御説明ありがとうございました。
それでは、今の御説明につきましての質問は2つ目の議題が終了してからということでお願いしたいと思います。
次の議題でございますが、地球溫暖化対策に係るビール製造業の低炭素社會実行計畫についてということでビール酒造組合から御説明をいただくことになっております。それではビール酒造組合の関係者の皆様、どうぞお入りください。
(説明者 入室)

三村分科會長

どうぞお座りください。
御紹介させていただきます。ビール酒造組合の滝本専務理事、それから齋藤審議役でいらっしゃいます。それでは、地球溫暖化対策に係るビール製造業の低炭素社會実行計畫について、滝本専務理事から御説明をお願いいたします。

ビール酒造組合(滝本専務理事)

それでは、資料3にございます資料3-1の「【概要】ビール業界におけるCO2排出量削減の取組について」を御覧ください。こちらの資料に基づきまして御説明をいたします。
この資料において、ビール業界とは、ビール酒造組合に加盟しておりますキリン、サッポロ、サントリー、アサヒ及びオリオンの5社を指しております。
その5社の活動でございますが、経団連の環境自主行動計畫に1996年から參畫しておりまして、省エネとかCO2排出量削減に取り組んできております。2013年になりまして、環境自主行動計畫に次ぐ新しい計畫として低炭素社會実行計畫に參畫しております。2008年からこの酒類分科會においてフォローアップをいただいており、今回も出席させていただいて説明しておるということでございます。
この低炭素社會実行計畫を策定するに當たり目標値を定めております。2020年度の炭酸ガス総排出量の値を51.1萬トン、それから2030年度は46.3萬トンを目標に設定しております。2013年にスタートしましたので、この2013年のところを見ていただきますと、実績が49.2萬トン、2014年が48.1萬トン、2015年が47.3萬トン、2016年が46.5萬トンという実績になっておりまして、いずれの年も2020年度の目標値であります51.1萬トンという値を達成してきております。
なぜ、このように削減できたのかということは4番のところに記載しております。一番大きな要因といたしましては、ビール工場のボイラー設備や冷凍設備になりますが、これらに使用する燃料を液體燃料から都市ガスに転換することにより、CO2排出量を抑制してきているというのが一番大きな要因でございます。
物流面の取組といたしましては、従來はビール各社それぞれがお得意先に商品を屆けておりましたが、これを共同にて商品をお屆けすることにより、トラックの使用臺數が減少しますので、これによってCO2が削減されていくということになります。これまで2社共同とか3社共同で、ある特定のエリアだけで展開してきているところを、昨年9月からでございますけれども、初めてオリオンさん以外のビール4社により、北海道の東部エリアで、共同で商品をお屆けする取組をスタートさせてきております。これは、トラックでなく貨車で配送しており、年間で330トンのCO2の削減を見込んでおります。これはトラックの臺數に換算すると約800臺分のCO2排出量になります。
それから、エネルギーの使用原単位で考えてみますと、1990年を1といたしますと、2016年は0.515という指數になっておりまして、1990年度の約半分のエネルギーでビールの製造ができるようになってきたということでございます。
5番のところでございますけれども、このようにCO2の排出量を削減してきておるわけでございますけれども、これから先についてはなかなか大きく削減するのは困難であるところまできております。先ほど申し上げました2030年度の目標値につきましては2010年度をベースに毎年1%ずつ削減していこうとすると46.3萬トンになります。現在この46.3萬トンを目指して地道に取り組んでいこうとしておるところでございます。
以上でございます。

三村分科會長

ありがとうございました。
それでは、今までの御説明につきまして皆様方から御質問等をお願いいたします。

河村委員

御説明ありがとうございました。色々と酒稅課長から御説明いただきましたが、資料15ページに記載されている酒類の公正取引のところで意見を申し上げさせていただきたいと思います。
酒類の公正取引については、大分この酒類分科會でも審議したと思いますが、私も審議に參加させていただいておりましたので、昨年ついに実施されたのだなと非常に気になって拝見しておりました。ただ、メディアの報道をいろいろ見ておりますと、この制度に対する世の中の受け止め方が非常に気になりました。消費者にとってお酒は安ければ安いほど良いということもあり、安売りの対象にされていて、また、大手の小売店が、不透明なリベートなどにより、お酒の値段を安くしたことによって、街の酒屋さんの経営が厳しくなりどんどんその數が減ってきております。本日、配付された資料には記載されておりませんが、前回開催された酒類分科會では業態別の円グラフの資料があり、その資料では一般の酒販店が年々減少していました。そのような認識を持っていたのですが、実際の報道を見ておりますと、ビールの値段が上がって大変ですとか、報道によっては財務省や國稅庁が稅金を多く取ろうと悪巧みしているといったようなものもあり、非常に殘念に感じました。消費者側からすると表面的にはそのような受け止め方になってしまうのは止むを得ないところもあるとは思いますが、そのような受け止め方になってしまわないためにどのような目的でこの取組を行っており、実際にどういう効果が出てきているのかということを説明する段階にきているのではないでしょうか。この點について、國稅庁のお考えをお尋ねしたい。
また、先ほどの御説明にもありましたが、現在、調査をされていると思いますが、その調査の內容についてはつまびらかにすることはできないのかもしれませんが、例えば、どのような事例があったのかとか、小売店の業態がどのように変化してきているのかを業態別の円グラフ等で示せれば、消費者も少しは納得するのではないでしょうか。どうもこの議員立法が意図しているところを消費者の方々が受け止めてくれていないような気がして、とても殘念に思います。その辺についてもどのようなお考えなのかをお尋ねできればと思います。

田村酒稅課長

貴重な御質問どうもありがとうございます。
まさに委員の皆様御案內のとおり、この議員立法の背景につきましてはこの制度の制定時に立法府において御議論されておりましたが、酒類は財政物資であり、かつ致酔性を有する特殊な物資であるということを踏まえて、過度な価格競爭を防止する必要がございました。また、法律において國稅庁が公正な取引の基準を定めるということが盛り込まれました。このような背景から當分科會においても2回にわたり御審議いただき、昨年の3月に公正な取引基準を制定し、同年6月から施行?運用してきている狀況でございます。
マスコミも含めて消費者の方々にしっかりと周知、広報を徹底していくということの重要性は河村委員がおっしゃるとおりでございます。制度の周知、広報につきましてはこれまでも様々な形で行ってまいりましたけれども、引き続きあらゆる機會を捉えて行っていきたいと考えているところでございます。
次にどのような効果があったのかという御質問がございましたので回答いたします。この法律の施行後の酒類業界の動きとしましては、國內には酒類販売場が全部で約20萬場ございますので、一概に一括りにして回答することは困難ではございますが、一般的に申し上げますと、従來お酒の世界では過度な価格競爭からお酒の質というよりも、量で勝負するということもあり薄利多売という傾向にありました。また、いわゆるおとり商品ということで、仕入原価を下回るような値段でチラシの目玉広告にするなど、堂々と廉価販売を行っているような販売場も一部にはございました。國稅庁といたしましては、このような狀況にあったと認識しておりましたけれども、この基準の施行後は、酒類業者の方々の中には、そのような原価割れ販売を自制してきている者も出てきていると思っています。また、この基準の大きな柱であるリベートにつきましては、不透明なリベートは価格の計算に算入できないことを明記いたしましたので、このようなリベートを見直すような動きも出てきていると承知をしているところでございます。
このような狀況は酒類業界の水面下で行われている営業活動の部分でございますので、消費者やマスコミの方々には目に見えないところでございます。単にビールの価格が上がったなどの表面的な部分だけを報道されているきらいもあるのではないかと思っております。
いずれにいたしましても、この基準をしっかりと運用していって、調査権限も與えられておりますので、適正に調査も行っていきたいと考えているところでございます。

須磨委員

ビール酒造組合さんのこれまでの御努力に感心しております。これだけCO2の排出量を減らすのは相當な御努力をされた結果だと思います。しかし、ビール酒造組合に加盟する5社に限定されているということですが、その他の企業がこうした御努力に追隨するような動きというのはあるのでしょうか。現狀を教えていただけますか。

ビール酒造組合(滝本専務理事)

先ほど申し上げましたように、ビール酒造組合というのは5社が加盟している組織です。この5社でこれまで経団連の環境自主行動計畫に參畫して取り組んできているということでございます。御質問にありました、加盟5社以外のいわゆる地ビールメーカーさんの狀況ついては承知しておりません。ただ、組合加盟5社に勤務していた技術系の方が地ビールメーカーさんに再就職されたりしておりまして、そういった方がCO2排出削減ための設備はこういうものがいいですとか、このような取組をしたらいいですよと提案されているともお聞きしております。また、技術系の方々同士の交流會というのもあり、そこでビール酒造組合の取組についての情報を入手して対応されているというようなところもあろうかと思います。

須磨委員

つまり、ビール酒造組合で行っている取組は地ビールメーカーにも影響を與えているということですね。

ビール酒造組合(滝本専務理事)

そうでございます。

須磨委員

ありがとうございます。

三村分科會長

他の方はいかがでしょうか。
では、私から1つ質問がございます。先ほどの御説明にありました北海道での4社共同配送というのは大変優れた試みだと思いますが、最近の物流というのは非常に人手不足であるとかコストが掛かっていることが問題となっておりますが、北海道以外でもおやりになるというお考えはございますか。

ビール酒造組合(滝本専務理事)

方向性としては、他のエリアにも広げていくということになっておりますが、この取組につきましては、各社の物流拠點がそのエリアに共通して存在することがポイントになっております。そのため、どこのエリアにおいてもできるかというとなかなか難しいものですから、各社の物流拠點が集中しているエリアでまずやっていこうという考え方に立っております。そういう意味では、まずは北海道というところは遠距離ということもありますので、東部エリアがその第1段階として決まったということでございます。このエリアでうまく機能することが確認できれば、次のエリアに展開していこうというような考え方に立っております。

三村分科會長

他の方々はいかがでしょうか。
それでは、ビール酒造組合の取組について御質問がありましたらまた改めてお願いいたします。では、先ほどの議題1についての質問をお願いしたいと思います。

渡辺委員

先ほど色々と詳しく御説明いただきましたが、資料の2ページに日本國內ではビールの消費量が減って、課稅數量も減っているということでした。これは日本國內で生産された分ということでしょうか。例えば輸入した分というのはこの課稅數量に含まれているのでしょうか。

田村酒稅課長

これは課稅數量でございますので、輸入分も入ってございます。

三村分科會長

いかがでしょうか。

佐藤委員

少々細かいことを教えていただきたいのですが、資料の13ページ下囲いにあるワインの表示ルールのところの1ポツに「地名の取扱い」がございますが、そこの括弧書きの意味を御説明いただけませんでしょうか。

田村酒稅課長

これは、例えばこれまで「○○ワイン」という銘柄で伝統的に製造されておられたワインがあるといたしまして、その○○という名稱が偶然ぶどうの収穫地やワインの醸造地と一致する場合であるとか、そのような場合の取扱いをどうするのかというかなり技術的な規定でございます。ここもQ&Aの中で取扱いを明確化してございまして、なるべく事業者の方々の理解が得られるようにしっかり周知徹底を図っているところでございます。

三村分科會長

今のところワインの地理的表示として指定されているのは山梨だけでしょうか。また、將來的に増える可能性はございますか。

田村酒稅課長

ワインの地理的表示として指定されておりますのは分科會長の御質問のとおり、今は地理的表示「山梨」のみでございます。他方、御案內のとおり、近年日本ワインの生産地は山梨以外にも増えてきてございますので、そのような地域の方々の中には山梨に続いて地理的表示の指定を受けようと検討されておられるところもあると承知しているところでございます。

三村分科會長

いかがでしょうか。

五十嵐委員

勉強不足でございますが、今まではビールが稅収の大きな柱でありましたが、年々減少してきているということでした。特に今年は安売り規制や消費者のビール離れということがあると思うのですが、この傾向というのはずっと続くと見られているのでしょうか。あるいは資料の後ろの方にありました稅率構造の長期的な見直しですとか、ビールの定義の拡大等がある程度の何らかの効果を発揮するのでしょうか。將來の見通しみたいなものについて教えていただけますか。

田村酒稅課長

御質問どうもありがとうございます。
酒稅の中で一番課稅金額が多いのはまさにビールでございます。そのビールにつきましては、本日ビール酒造組合の方々にもお越しいただいておりますけれども、昨年の消費量につきましては様々な報道がなされておりましたとおり、ビールの最盛期である夏場においてかなり天候不順があったというような要素などもございまして減少になったと承知しております。
このような中、長期的に見ますと、いわゆるビール系飲料という中で、先ほども御説明申し上げましたけれども、消費者の方々が安価なお酒を好むという傾向がございますので、発泡酒であるとかいわゆる第3のビールと言われるリキュールとかに該當するようなものに需要がシフトしてきていた面があると承知しております。ビールの消費量というのは資料2ページにあるとおり、長期的に見ましてもやはり減少傾向で推移してきたという狀況にあろうかと思います。
そうした中で、ビールの將來的な消費動向、課稅移出數量動向を見通すことはなかなか困難ではございますけれども、まさに五十嵐委員からもお話がございましたとおり、この4月からビールの定義も拡大されるという中で、ビールの大手各社も既に記者発表などをされておられますけれども、この法改正を考慮した新商品の開発などにも鋭意取り組んでおられると承知しております。國稅庁といたしましてはそのような各社の前向きな動きをしっかりと注視していきたいと考えているところでございます。

三村分科會長

五十嵐委員、よろしいでしょうか。他にいかがでしょうか。

手島委員

ビールの定義を拡大していくこととか、日本酒やワインを地理的表示として指定してその価値を高めるための取組をしていることについて、殘念ながら、実際の小売現場で勤務されている販売者の方々が意外に知られていないのではないかと思うことがございます。そのため、そのような現場の方々への情報周知をどのように行っておられるのかを教えていただきたいと思います。

田村酒稅課長

まず、小売現場の方々への情報提供といたしましては、本日お越しいただいたビール酒造組合さんも含めました各業界団體中央會の方々が集まる會合が毎月行われており、その業界団體の中には小売業者の方々で組織された小売酒販組合中央會という組織がございます。當中央會からは會長が出席しておられまして、行政側から私自身も出席させていただき、この場において、詳しくこのような制度改正等の周知をさせていただいております。この內容を當中央會を通じ各連合會あるいは県の団體、地域の団體に伝達されていると承知しております。
しかし、小売だけでも全國に18萬場ございますので、このルートだけではなかなか行き屆かないところもあろうかと思います。御承知のとおり、國稅庁は全國に國稅局や稅務署がございますので、これらの窓口に必要な情報が記載されたパンフレットなどを置いて、納稅者の方々に提供しております。本日、手島委員から御指摘をいただきましたので、本日の資料等につきましては、改めまして當中央會に情報提供させていただきまして、全國18萬場に行き渡るように努めたいと思います。
また、當中央會だけではなく、いわゆる大手スーパーやコンビニといった業界団體にも御協力いただきましてできるだけ多くの方々にこのような大きな制度改正等につきまして御理解いただけるように努めていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

三村分科會長

ありがとうございました。
そろそろお時間も迫ってきておりますが、その他によろしゅうございましょうか。篠原委員から何かございますか。

篠原委員

私からは特段申し上げることはございません。よくやっていただいておると思います。これまでお酒は財政物資ということから、取れるところから取れば良いというような、余りにも複雑な稅金の取り方をしておりましたが、今回の稅制改正により非常に分かりやすいものになったと思います。それが海外でも評価される形になってきたのではないかと思っています。ありがとうございます。

三村分科會長

ありがとうございました。
それでは、ここまでということにさせていただきます。
本日、御意見をいただいた中で1つ見えてきたことがございます。先ほどの酒類の公正取引についてですとか、日本とEUのEPA交渉結果の內容についても重要なことをやってらっしゃるのにその取組の內容がなかなかうまく消費者等に伝わっていないのではないかと感じました。情報が何となくどこかで切れているところがございますので、是非國稅庁からもしっかりと広報をお願いしたいと思っております。特に消費者がよく理解できるような形でやっていただくとよろしいのではないかと思っております。
それでは、一応質疑はこのあたりとさせていただきます。
本日予定しておりました議題は以上でございます。
なお、本日の議事要旨及び議事録の公開につきましては、國稅審議會議事規則第5條、酒類分科會議事規則第4條にのっとりまして、まずは簡潔な內容のものを議事要旨として公表し、議事録は完成次第公表させていただきたいと存じます。また、議事録につきましては、公表前に皆様の御発言內容に誤りがないかを委員の皆様に御確認いただいた上で公表したいと思っております。また、議事要旨の內容等につきましては、分科會長一任ということでさせていただきたいのですが、よろしゅうございましょうか。
(「異議なし」の聲あり)

三村分科會長

ありがとうございました。
それでは、これをもちまして、第19回酒類分科會を閉會とさせていただきます。
本日はどうもありがとうございました。
また、ビール酒造組合の皆様、本日は御協力ありがとうございました。
――了――
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